パキポディウム・グラキリスの発根管理に初挑戦 vol.2

アイキャッチ(発根管理初挑戦2) 発根管理

どうも、ぞーげきゅうです!
9月に入り、真夏の猛暑が少しずつ和らいでだんだん秋らしくなってきました。

さて、今年の6月から初めて挑戦しているグラキリスの発根管理ですが、管理開始から3ヶ月が経過しました。

▼前回の記事はこちら

今回はここからの続報ということで、3ヶ月でひとつ区切りの良いこのタイミングで記録を残しておきたいと思います。

先に書いておくと、まだ発根確認はできていないので、私の管理方法でうまくいっているのかどうかは現時点では明確ではありません。
しかし、現在の株の状態や重さの推移から、このグラキリスは間違いなく発根したという確信があります。

いずれ実際に発根が確認できた際にはそれも記事にしたいと思いますが、ひとまずここまでの管理についての記録を。

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日々の発根管理方法

この3ヶ月間、私が実践してきた発根管理方法について。

前回の記事では、根を切ってオキシベロンに浸けた後、根まわりにルートンを塗り、鉢に植え込んだところまで紹介しました。
それ以降、私がやってきた内容をザックリまとめるとこんな感じです。

日々の発根管理で行ってきたこと
  1. 毎日重さを量る。(土の乾き具合把握のため)
  2. 土が乾いたら水をやる。(重さで判断)
  3. 土中温度を上げる。(日光またはヒーターで)

以上!
まずはシンプルに言うと、これだけです。

では、それぞれの内容をさらに具体的に記しておきます。

毎日重さを量る

前回の記事では、初めて水をやる前(土が完全に乾いた状態)に重さを量ると795gでした。
これを基準として、土の乾き具合を定量的に把握するために毎朝重さを量るようにしていました。

水はけの良い用土を使っているので、天気が悪くなければ水をあげた翌日には表土は乾いています。しかし、1~2日程度ではなかなか土の中までは乾き切りません。

表土の乾き具合
排水性が良い土なので、表土はすぐに乾く。

もちろんこれは、管理場所の温度・風通し・日照時間・土の排水性・土の量・鉢底穴の数や大きさ…と周囲環境を含んだ様々な要因が複合的に絡むので一概には言えません。

しかし、だからこそ定量的に土の乾き具合を把握できるこのやり方が良いと思っています。

土が乾いたら水をやる

そうやって重さをもとに土の乾き具合を確認し、水やりのタイミングを判断していました。

初めは795gまで土が乾き切ってから水をやっていました。
しかし、途中から「発根したのでは?」と考えられるような重さの傾向変化が見られたので(後述します)、それ以降は795gに対して余裕をもって大体800gが近づいてきたら水をやるようにしていました。

というのも、もし発根していたとしても、あまり極度に乾燥させすぎると、せっかく出た新しい根が枯れてしまう可能性があると考えたためです。

土中温度を上げる

やはり発根を促すには、土の温度を上げてやるのが大事!
それを天候などの状況に応じて、日光とヒーターを使い分けて。

私の手元のメモを改めて確認すると…

6月11日:土に植え込んで発根管理を開始
6月18日:屋外管理開始(明るい日影)
6月29日:50%遮光
7月15日:20%遮光
7月31日:ティッシュペーパー遮光
8月20日:直射日光

といった時系列で管理していました。
とにかく段階的に株を太陽光に慣らしていきました。

初めの1週間と天気の悪い日は屋内でヒーターマットを敷いて加温し、それ以降は屋外で日光に当てて(徐々に日影~直射日光へ移行)加温。
それと、屋内ではサーキュレーターで風を当ててました。

20%遮光の様子
20%の遮光ネット下で実生たちと一緒に日光にあたる様子。

それとティッシュペーパーでの遮光ですが、2枚組のうち1枚を剥がして穴を開け、枝に通していました。

ティッシュ遮光
ティッシュペーパーを被せた様子。(8月7日撮影)

これだと、株だけを遮光して鉢には直射日光が当てられるので、土中温度もしっかり上がります。

土中温度計
45℃超え。

私が見ている限りは、8月の西陽でMAX46℃くらいでした。

ちなみに全くの余談ですが、このティッシュペーパー遮光、枝がたくさん分岐したり折れていたりするとティッシュを被せにくいと思いますが、このグラキリスは真っすぐの枝3本だけなので、非常に被せやすかったです。(笑)

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発根確認のために抜くことはしない

といった感じで、これまで3ヶ月間発根管理をしてきましたが、現時点で私はこのグラキリスの発根を確信しています!(どーん!)
なので、発根しているか否かの確認のために株を土から抜くことは致しません!(どどーん!笑)

と、発根管理初挑戦にしてなんとも自信たっぷりに豪語していますが(笑)、本当は…!もちろん、本当は今すぐにでも株を抜いて根っこを確認したい…!新鮮なチョロ根が出てるのを見つけて胸をなでおろしたい…!固く拳を握り締めてガッツポーズしたい…!
のですが、今それをすると、もし発根していたとしても抜いたことでそれを傷めてしまう恐れがあるので、確認したい気持ちをグッと抑え…株自身のためにも、抜かずにこのまま管理を続けることにします。

そして、そうすることを決断できたのは、やはり「間違いなく発根しているだろう」という自信につながる根拠があるからです。

葉が勢いよく展開

その根拠について。
1つ目は、葉の成長が非常に旺盛で、なおかつその葉がとても健康な状態を保っていることです。
まずは葉の成長推移をご覧ください。

↓こちらは、7月31日時点。
植え込みから1ヶ月以上経過し、やっと成長点から葉が芽吹き始めたので撮影しました。(写真では少し分かりずらいですが)

7月31日
7月31日。
なかなか葉が出ず心配だったのでひと安心。

↓その1週間後。

8月7日
8月7日。
全ての枝の成長点で芽吹きが。

↓さらに約1週間後。

8月16日
8月16日。
ぐんぐん伸びる葉。

↓さらに約1週間後。

8月25日
8/25。
一気に充実。

↓さらに約1週間後。

9月1日
9/1。
かなりワサワサに。

↓現在。

9月8日
9/8現在。
ワッサワサの完全体。

よく、“葉が出ているからといって発根しているわけではない” とか、“根がなくても蓄えた栄養だけで葉を出す力は十分残っているので…” と聞きます。

しかし、これだけたくさん濃緑でフレッシュな葉を勢いよく出してそれを維持することは、根がなくて塊根内部に蓄えられた体力だけではできないのでは?
と、発根管理の素人ながら思ったりしますが、どうなんでしょうか。

9月8日上から
上から。

今まで発根済みのグラキリスを育ててきた経験上、根にダメージがあると葉色が悪くなったりします。
そういった変化からも分かる通り、やっぱり葉の健康状態は根とリンクしていますしね。

塊根の硬さ

そして株の状態からもう一つ言えること。
これだけ葉をたくさん出して、もう直射日光にも毎日ガンガン当てていますが、塊根部に凹みはなく、指で押してみても柔らかいところは一切ありません。カッチカチやし、ゾックゾクします。

指で押してもカッチカチ
カチコチボディは購入時から何ら変わりない。

真夏の陽射しを受けていることもあって必ず葉からの蒸散はあるので、根からの取り込みがないと水分の収支が合わず、少なからず凹んできたりするはず。

ただし、植物は土壌の水分量が不足していると蒸散を自ら抑制して水分の損失を抑える働きがあったりするようなので、根がないうちは蒸散を抑えているのかも?と考えたりもしますが…
しかしさすがに、植込みから3ヶ月経過してこの葉数と暑さで凹みが全くないので、根が無いと逆に不自然と感じます。

重くなった(吸水し始めた?)

最後に、重さの推移について。
とりあえずデータをグラフ化してみたのがこちら。

毎朝の重さグラフ
※データの欠損は単に量り忘れです(笑)

これは毎朝(厳密には日によって時刻のバラつきあり)の重さの推移です。
これを見ると、7月末以降グッと重さが増えているのがわかります。そして上でも書いたとおり、葉が芽吹き始めたのも同じ7月末。

次に、もっと分かりやすいデータがこちら。

水やり2,3時間後の重さグラフ

これもバラつきはあるのですが、水をやったあと毎回2~3時間後に計量していた重さの推移です。
(2~3時間後の理由は、水やり直後だと土から水が滴り抜け切っておらず重さが安定しないため)

植え込み当初は、速く乾くようにと土を湿らす程度で水をやっていました。その後、6月末から50%遮光で日光に当て始めたため、通常どおりたっぷりと水やりを開始。
それ以降843gが続いたので「これが土が全部濡れた状態での重さか」と思っていたところ…、7月末から水やり後の重さが徐々に増えていきました。土が含む水の量が一定であるなら、これは株が保有する水分量が増えているということ。
私はこれを見て、発根を確信しました!

ちなみに、グラフ上8月の後半から一旦重さが落ちていますが、理由ははっきりわかっていません。当日の天候などの外的要因もあるでしょう。
しかし843gが続いていた頃に比べると、株自体の重量が増していることには変わりありません。

ということで、葉が芽吹き始めたことや重さの傾向変化から「7月末頃に発根したのでは?」と推察しています。
もしそうであれば、土に植えた6月11日から約1ヶ月半で根が出たことになります。

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重さ傾向管理のデメリット

ここまで私が行ってきた発根管理方法とその中での考察をしてきましたが、重さから土の乾き具合や発根状態を想定するやり方は、私は色々とメリットを感じました。
実際に確認はしていないのでもちろん100%ではないものの、特に発根の判断材料の大きな一つとして見ています。

しかし一方で、これには次のデメリットがあると思います。

  • 計量時に鉢を動かすことになる
  • 手間、面倒

色々調べていると、“発根管理中はできるだけ動かさないほうがいい” という情報もありますが、この理由は何でしょうね。

「動かさない」の定義にもよりそうですが、鉢を持ち上げたりして“株”が動いてグラつくと、せっかく形成されたカルス(細胞)や新しい根が傷ついてしまうとか、“置き場所”を動かして(移して)環境が変わることで発根が阻害されるとか、複数考えられます。

重さを量るときには少なからず鉢を持ち上げて動かすことになるので、前者のデメリットには当てはまりそうですね。

あとは手間・面倒なのは言わずもがなですが、それを差し引いても定期的に計量するメリットは大きいと私は思っています。

今後の管理について

置き場所や水やりなどの管理については、もともと直射日光に当て始めた頃から他の発根済み現地球と同じように管理をしています。(日々の計量は継続中)

あとは、次に植替えるまでに根を確認できるとすれば、植えているプレステラ鉢のスリットからでしょうか。
ちなみに植込む前に主根をカットし終えたときの写真がこちら。

主根切断後(切断量)

大抵はカットした主根の切り口ではないところから根が出るようですが、土の中の主根の位置を想像すると、これくらい。

プレステラのスリット

これで下のスリットから出てくるには、根がかなり伸びないといけません。
鉢底石も多めに入れているので、ほとんど石しかないところを下に向かって根が伸びてくれるのか分かりませんが、まあこのスリット部分も時々確認していこうと思います。

ということで、パキポディウム・グラキリスの発根管理への初挑戦の記録、第二編でした!

ここ3ヶ月間、所有株の中で特にこのグラキリスには手をかけてきたので、すごく愛着が湧いています。
ベアルートで迎えて発根管理をしていると、やっぱり色々気にかけますからねー。根が出ているのを確認できたときには、喜びもひとしおでしょうね!

次回は無事に発根を確認して、最終回として記事にできるといいなと思います。
それでは、また次回!

▼続きの記事はこちら

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