パキポディウム・グラキリスの発根管理に初挑戦 vol.3【ついに発根!】

アイキャッチ(グラキリス 発根管理に初挑戦 vol.3 遂に発根!) 発根管理

どうも、ぞーげきゅうです!
一気に秋も深まり、朝晩はかなり冷え込むようになってきました。
休眠に向けてだんだん紅葉・落葉する株も出始め、今年のグラキリスシーズンもそろそろ終わりですかね。

最近はそんな寂しい季節ですが、6月から初めての発根管理に挑戦しているグラキリスが、ついに…!

無事、発根しました!!

いやー、感無量。
すごく嬉しいです!

乾いた表土
毎日チェックしてきた土中温度計。
もう30℃を超えることもほとんどなくなってきた。

正確には、“発根した” というより “とっくに発根していたことが確認できた というニュアンスになりますかね。
いずれにせよ、これでこのグラキリスも安心して冬を迎えられます。

というわけで、今回は「グラキリス発根管理の初挑戦記録」最終章となります!

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ついに、発根を確認!

まずはとにかく、その待望の “根” を早速ご覧いただきましょう。
これを見つけたのは本当に不意でした。

先日、晴れ予報の日の朝に水やりした後、思いのほか曇った一日だったので、夕方に土の乾き具合が気になりました。

手で持った状態
水はけの良い土をごく少量しか使っていないので、表土はすぐに乾く。

根を確認する意図は全くなく、「表土は乾いてるけど鉢底の土は?」と思って何気なく鉢を持ち上げ、底を見てみると…

鉢を持ち上げてみると…

…ん!?

根発見アップ

根ぇえ!でてるやーんっ!!
…っしゃ!(ベランダで1人小さくガッツポーズ)

他にもいくつか、白く新鮮な根がひょっこり顔をのぞかせていました。

他に出ている根

6月の発根管理開始から約4ヶ月。長かった。今シーズンは特にこの株をずっと気にかけていました。初めての発根管理ですし、やっぱり失敗したくありませんからね。(笑)

葉の成長具合・塊根の硬さ・重さの変化などからすでに発根しているだろうとは思いつつ、とはいえやっぱり初めてなので、どこか不安な気持ちが常にありました。
しかし、実際に根を見れたときはホッとしました。文字通り、胸をなでおろしました。

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理想的な発根確認方法

私は、新しい根が傷ついたりする懸念から「発根確認のために株を土から抜くことはしない」と決めていました。(抜いて確認したい気持ちとの壮絶な闘いの日々でした…笑)

そして、初めに根が見えるならこのスリットの横から、もしくは画像の赤矢印のところからだとばかり思っていました。

根が初めに出ると思っていた部分

鉢底は完全にノーマークでした。

しかしここまで根が伸びたのなら、発根してからかなり時間が経過しているでしょうね。
前回の記事で書いたとおり、やはり7月末頃に発根したのかも知れませんね。

今回、結果的に土から抜くことなく新しい根を確認することができました。
植替えは植物にとって大きなダメージを伴うので、やっぱり抜かずに済むならそれがベストですからね。秋以降は特に。

今回の経験で色々わかりましたし、日々襲いくる「抜いてみたい気持ち」への忍耐力も鍛えられました。(笑)
ということで、これからも発根管理の際は、いくつかの要素から株の状態を判断しつつ、発根した見込みがある場合はできるだけ抜かずに根が見えるまで待つつもりです。

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発根管理成功の要因

今回無事に発根させることができた要因として、私が感じたところを。

コンディション

こうやって無事発根してくれたのは、一にも二にも、とにかく株の状態が良かったからだと思います。
迎えたときにハリツヤ・重み・硬さがあって、ベアルート株の実物を初めて触る私でも、間違いなく新鮮で状態が良いと感じました。

到着時の未発根グラキリス
到着・開封時。

環境(土・日光)

あとは、水はけの良い土を最小限にして植えつけたのと、遮光環境から徐々に慣らしつつ、屋外でしっかり日光に当てて管理したのも良かったのかなと思っています。

青空バック

やっぱり根を出させるには、いかに温度を上げてやれるか
よく乾く土を少なめに植えたのが、そのためにも良かったんじゃないでしょうか。それと、鉢はやっぱり黒色の物がいいでしょうね。

光合成は発根促進に有効?

あとはただの私の想像ですが、光合成でつくられた養分(やホルモン)が発根に寄与したのかなと。

発根管理のノウハウとして、「根がない状態で蒸散によって水分が失われるのを防ぐために葉をカットする」方法をときどき見聞きします。いかにも上級者っぽくて効果がありそうな気がして、初めは私もやってみようと思っていました。

でもやっぱりそれは自然じゃないし、植物自身が必要だから葉を出しているのかも知れない…と思い、カットするのはやめておきました。

光合成する葉

今回に関しては、結局、根と葉のどちらが先に出たのかは分かりません。
しかし「葉が出る ⇒ 光合成により養分(やホルモン)が生成される ⇒ 発根が促進される」というプロセスは、素人考えですが、多少なりともあり得るように感じました。

ちなみに、これを植物生理学的なメカニズムから紐解こうとすると、かなり専門的で難解になります。
発根は基本的に、植物の成長を促す作用を持つオーキシンという植物ホルモンの働きによって起こりますが、私なりに調べてみた結果、光合成とこのオーキシン(または発根現象)との関連についての記述等は見当たりませんでした。

ということで、論理的根拠はなく想像の範疇にはなりますが、今回私が感じたことを言語化するとこうです。

  • 葉を出すと…それ自体を作り維持するのに養分を使い、蒸散によって水分も失われていくため、株の体力消耗スピードが速くなる。
  • 葉が出れば…光合成で生成される養分や植物ホルモンによって発根が促進される。

    つまり、葉があると枯れるまでのリミットが短くなるが、光合成によって発根を促進させられる。
     
    葉が出たあと光合成しながら発根するまで耐えきるだけの体力が株に残っているのであれば、葉で光合成させるのがベスト

抽象的で原理的なところは分かりませんが…、結局 “株自身のコンディション(栄養状態)が重要” であることは間違いないし、土に植えたあとは葉が出ようが自然(植物自身の力)に任せるのが一番!というのも、あながち間違っていないと思います。

初めての発根管理で感じたこと

“発根管理は上級者向けだから、初心者は未発根の株には手を出さないほうが良い”
私が塊根植物の世界に足を踏み入れたときから守ってきた通説でしたが…そんなわけで、これで私も晴れて上級者の仲間入りです!(笑)

今回、発根管理を初めて経験してみて一番印象深かったのは、やはり不安との闘いでしょうか(笑)
パキポディウム・グラキリスはいわゆる珍奇植物ですから、未発根株とはいえ価格的にも安くはないですし、言うまでもなく当然難易度は高く、リスクも大きいですよね。

伸びる影

しかし、そんなリスクがある反面、大きなメリットもあると感じました。

とにかく、株にすごく愛着が湧きます。これは間違いありません。
現地で根を切られたまま、根が出なければ枯れていくだけという “生きるか死ぬか” の状態で迎えて自身のもとで元気になっていくわけですから、そりゃ可愛くないわけがないですよね。

そして、枯れてしまうかも知れない不安な気持ちの裏返しで、無事に発根を確認できたときの安堵感と喜びは何とも言えないものがありました。
園芸という比較的穏やかな趣味のなかで、発根管理は最もスリリングな分野の1つなのではないでしょうか。(笑)

ということで、「グラキリス発根管理の初挑戦記録」最終章でした。
この株は私にとって記念すべき発根管理第一号のグラキリスなので、これからも末永く大切に育てていきたいと思います。

来年の春には早速、カッコいい鉢に植替えたいなあ。
それでは、また!

コメント

  1. テンサン より:

    こんばんは。
    私も此方を参考に初めてチャレンジします。
    冬真っ只中なのですが、その分挑戦のしがいが有るかと思って(単に我慢出来なかっただけ(笑))
    休眠時期なので春過ぎ迄分からないと思うのですが、やります‼️
    お聞きしたいのですが、土中の温度を計っている器具の名称を教えて貰えますでしょうか?
    宜しくお願い致します。

    • テンサンさん

      こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      返信が遅くなり申し訳ありません。

      参考にしていただけてとても光栄です!
      初チャレンジ、心から応援しています!(我慢出来ない気持ちよくわかります(笑))

      土中の温度を計っている器具ですが、「シンワ測定」というメーカーの「育苗用温度計 V-2 72610」という製品です。
      amazon販売ページへのリンク
      盤面も見やすく測定精度も十分なので良い製品だと思います。
      発根管理で使われている方は多いですしね。

      ただ、発根管理には温度環境がとても重要なので、この冬の時期でしたら加温できる設備や環境が必須ですが、それらは準備しておられますでしょうか?
      私も今、我慢ができず(笑)に簡易的な温室を使って発根管理をやってみているのですが、温度を自由に調整したりファンで風を当てられるので、環境を一定に保てる分、夏場の屋外よりも実はこのほうが管理しやすいのでは?と少し感じています。
      まだそれで発根に成功したと決まったわけではないですが^^;(笑)

      お役に立てるか分かりませんが、また私でよければ何でも聞いてください!

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