グラキリス発根管理記録(3株目) vol.1

アイキャッチ(グラキリス 発根管理記録 3株目vol.1) 発根管理

どうも、ぞーげきゅうです!
昨年の夏に初めて発根管理に挑戦し無事成功しましたが、温室を持っていなかった私は「発根管理は暖かい時期限定」と考えていました。
しかし昨年12月に、冬真っただ中にも関わらず、とても気に入る株と出会ってしまい、新しくベアルートグラキリスを迎えてしまいました。(笑)

というわけで今回は、簡易温室を自作し冬に発根管理を開始したグラキリスについて記録しておきます。
この株で私自身、通算3株目の発根管理となります!

▼自作簡易温室についての記事はこちら

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マダガスカルからお迎え

近所に塊根植物を販売しているお店がないので、例により今回もネットで購入しました。

到着時
到着後、緩衝材を取ったところ。

いざ、開封!

開封したところ

コロン。

この丸っこいフォルムに惹かれました。
手元に届いた実物が思ったとおりのカタチでひと安心。

ということで早速、各部をチェック!

状態確認

まずはいつもの、株のコンディションの点検。
私もベアルートグラキリスを迎えるのは3度目なので、だんだん慣れてきました。

Check Point
  • 株にズッシリ重みがある。
  • 表皮にハリとツヤがある。
  • 柔らかいところや凹みはない。
  • 腐ったような異臭はない。
  • 虫は付いていない。

これら全てOK!
部分的に若干凹んでいるところもありますが、変な柔らかさはないので、おそらく元々の形状かと思います。

主根もしっかり長く残っているので、それも安心材料です。

大きさ・形・色

株全体を色んなアングルから見てみます。

持ってみた①
持ってみたところ。

サイズはソフトボール大という感じ。

持ってみた②
持ってみた③
持って上から

上から。
枝折れもなく、3本の枝が均等に伸びています。

持って下から

お尻から見ても、ころっとまん丸。

幹肌
マットに輝くシルバーグレーと、ひび割れ模様。

そして何よりこの株の特徴は、表皮の質感。
日焼けや傷がほとんど無く、まさに “象牙宮” の名に相応しくゾウの皮膚を思わせる、美しい幹肌です。

素朴な疑問…

ところで、南半球に位置する自生地マダガスカルは日本と季節が真逆なので、日本の冬には暖かい雨季でグラキリスは成長期のはず。
なので現地で採取されて間もないのであればまだ葉がついていると思うのですが、輸入されているベアルート株って年中たいてい葉が無いですよね。

これがなぜなのか、前から疑問に思っています。
輸入~販売までの間に寒さで落葉する?検疫の関係?蒸散を防ぐために根と一緒に切られる?

いずれにせよ、根無し状態では蒸散で塊根部の水分が失われていくので、葉は無いほうが良いんですけどね!

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発根管理に着手

夏でも冬でも、発根管理の前処理の内容は変わりません。
しかし、今回は冬なので暖房の効いた部屋で作業するなど、やはり念のため冷やさないよう気を付けました。

最初の処置で私が使っているツール一式です。

使用ツール一式

これらは、発根管理に初挑戦したときの最初の記事でご紹介しているので説明は割愛します。

水洗い

まずは水で軽く洗い流します。
ただし水道水が冷たいので、株が冷えすぎないよう温度を調節した水で洗いました。(20~30℃くらい)

水洗い後
濡れると若干緑がかった表皮に新鮮さと生気が感じられる。

根まわりの硫黄も取れて綺麗に。
この株には硫黄がしっかり塗られていたので、水洗い後は “垢抜けた” ような感じがします。

根の切断処理

そして根を切りますが、この作業が一番緊張するし、やっぱり気を抜けないですね~。
ということで、変わり映えしない写真が続きますが主根カットの様子を。

切る前
主根は全部で3本。
最初のカット
まずは1番長いのを…
最初カット後
カット!まだ黒い。
1本目カットその1
何度かパツパツ切って、
1本目カットその2
4回切っても黒い部分がありましたが、5回目で…
1本目カットその3
やっと綺麗な断面が出てきました。
2本目カットその1
2本目の主根は…
2本目カットその2
1発OK!
3本目カットその1
3本目の主根は…
3本目カットその2
まだ黒いですが、カット代がほとんど無いので、ここで諦めることに。

結局、切った根の総量はこれくらい。

切った根の総量
いつもチビチビと慎重に切ってしまいます。(笑)

ちなみに、ハサミは毎回アルコールで消毒してから使用しています。

そして片刃ではなく両刃のハサミがおすすめです。
両刃のほうが切る際に根を押し潰さず、スパッと綺麗な断面を残しやすいと思います。

オキシベロンに浸け置き

次に、水で40倍に希釈したオキシベロン(発根促進剤)に12時間浸け置きました。

オキシベロン浸け置き
株の重みで圧力がかからないよう、大きめの鉢に張った麻紐のハンモックで。
これまでの株も同じやり方。

ルートンを塗布

オキシベロンから取り出した状態の主根断面がこちら。

2本の主根
長さが残った2本の主根断面。
黒部分寄り
この断面はこんな感じで黒いまま。

オキシベロンから取り出して自然乾燥させ、ルートン(発根促進剤)を根まわりに塗布。

ルートン準備
パウダーメイク用フェイスブラシで。

オキシベロンは液体状ですが、ルートンは粉末状です。

ルートン塗布後
ルートン塗布後。

広い範囲に薄く満遍なく。
今回も頼むよっ!(いつもどれだけ効いてるか不明だけど…。笑)

土に植え込み

さあ、ここまできたら、いよいよ土に植え込み!
昨夏に初めてのベアルートグラキリスをプレステラ105に植えて無事発根した成功体験から、今回の株も同じようなサイズなので、プレステラ105に植えることにしました。

鉢底石をたっぷり入れ、土はできるだけ少なくします。

鉢底石

用土は今回も、山城愛仙園さんの培養土です。

ということで植込み完了後!

植込み後

サイズ的にもちょうどいい感じ。
そして、やはり土中温度計が醸し出す発根管理感がいいですね。

12月なので、株を冷やさないために植込み作業も屋内で行いました。

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温室で発根管理

さて、ここまでは手順的には夏と同じです。
しかしこれ以降の管理は、冬の発根管理ならではの “加温” しながらの管理です。

まず、株の置き場所はもちろん温室内ですね。

温室全体
こちらの記事でも紹介した、温室内の様子。

昼夜で温度差をつけているのですが、夜間の最低は20℃、昼間は最高でも32℃くらいの範囲で温度上下しています。(昼は窓越しの日光が温室に当たるので、設定を超えて温度上昇します)

そして、次に冬の発根管理で欠かせないのはこれ。レンズヒーターです。
上の画像にも写っていますが、鉢に巻き付けることで土の温度を上げてくれます。

レンズヒーター外箱
COOWOO「結露防止カメラレンズヒーター(改良バージョン」

価格は2,000円しないくらいですが、発根管理にかなり使えます。
鉢の形状にもよりますが、バンドの長さ的に5号鉢でも巻けます。

レンズヒーター開封
外箱から出したところ。

温度設定は「高・中・低」の3段階。
鉢がプレステラ105なので小さく土も相当少ないので、温室内だと「中」設定で30℃~高くて45℃くらいになっています。
日光が直接鉢に当たったのと同じくらいに温められているので良い感じです。

ちなみに、植込み後最初の水やり前に重さを量ると、673gでした。

初期重量測定
参考までに重量測定。

夏場に屋外で発根管理したグラキリスでは、これを基準に毎回重さを量って水やりの判断をしていました。
しかし今回は温室での管理なので、温室内は他の株もあって手狭だしレンズヒーターを巻いているのもあって、毎回重さを量るのは大変なので重量管理はやめておくことにします。(笑)

ということで、3株目のベアルートグラキリス発根管理の導入についてでした!
冬でも発根させられるとなれば季節的な制約が無くなり、ますますグラキリス園芸を楽しめます!
…が、年中新しい株を物色してしまいそうなので、気を抜くと色んな意味で大変なことになりそうです。(笑)

初の温室での発根管理ですが、この冬のうちに無事発根して春に植え替えられれば良いですね。
またどこか区切りの良いタイミングでこの株の様子について書き留めたいと思います。
それでは、また!

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