どうも、ぞーげきゅうです!
冬真っただ中ですね。
室内窓際に取り込んでいるグラキリスは全て落葉し、春の到来を待っています。
毎年この時期は全ての株が休眠中で、完全にオフシーズンです。
当然、成長期に比べて見ごたえがなく寂しいですし、水やりなどの世話もほとんど必要ないので、やることがなくテモチブサタです。
が、しかし…!今年は違います!
なんとこの真冬に、緑々と生い茂るグラキリスがいます。
なんとこの真冬に、ジャバジャバと水やりをしています。
そう、ついにこの冬は、温室を作りました!
ということで、今回はその自作した温室をご紹介したいと思います。
温室導入に至ったきっかけ
もちろんこれまでも、温室が欲しいと考えたことはありました。
しかし、設備環境を用意・維持するのが大がかりなイメージがあったのと、スペースの問題から諦めてきました。
しかしこの冬は、ついに温室を設置することに!
その決断に至った要因は、主に次の2つです。
未発根疑いのグラキリス
昨年の夏から発根管理しているこちらのグラキリス。
(発根管理記録はこちら)
これだけ旺盛に葉をつけて真夏の直射日光もガンガン浴びていましたが、塊根部は常にカチコチだったので発根しているだろうと楽観的に考えていました。
しかし11月末頃に、この株の塊根部が凹んでいることに気付いたのです。
11月頭くらいから落葉させるためにかなり水を切っていたので、その影響だろうとは思いつつも、「もしかしたらまだ根が出ていないのかも…?」と少し不安に。
しかしすでに秋も終盤で気温は低く、今からあまり水をやるのも根腐れが怖いし、かといって根がどれだけあるかも分からないのに凹んだままで長い冬を越えられるのか…?と。
そんなわけで、このグラキリスは加温しながら管理を続けることにしました。
冬の発根管理に挑戦したかった
これについてはそのままです(笑)
こんな寒い時期に、とても気に入るベアルートグラキリスに出会ってしまったのです。
そして、これはもう温室を導入するしかないっ!と。
(まさに“ 植欲 ”を抑えきれず…笑)
簡易温室の製作方法
温室といっても色々なカタチがあります。
既製品も色々あるし、自作もできる。サイズも様々です。
悩んだ結果、あとあと融通が利きやすいようスチールラックに手を加えて自作することに。
スチールラックを3段に分け、中・下段には休眠中の株を置いて窓越しに日光を当て、最上段だけを温室にしました。
温室自体の製作方法は、まさに “簡易温室” と呼ぶに相応しく至って単純です。
ひとことで言えば、スチールラックに断熱シートと透明ビニールシートを貼り合わせただけです。
必要資材
私が使用した資材は次のとおり。
- スチールラック …(温室本体)
※D:45cm/W:90cm/H:175cm - 断熱シート …(側面用)
※厚み:5mm - 透明ビニールシート …(前面用)
※厚み:0.5mm - ビニールタイ …(側面固定)
- マグネットシート …(前面固定)
全てホームセンターと100均で揃えました。
これでとりあえず温室本体は完成します。
製作方法
スチールラックの温室にしたい部分をシートで覆っていきます。
上・下・左・右・奥の5面は断熱シートで、手前の1面は透明ビニールシートで覆いました。
まず断熱シートですが、
上・奥・下をつながった1枚、左と右を1枚ずつ、の計3枚をサイズを合わせてカット。
(※断熱シートのサイズに余裕がある場合は、左・奥・右なども1枚でカットすると隙間が減り断熱性が良くなります)
そしてこれにキリやドライバーで穴を開け、ビニタイを通してスチールラックにくくりつける。
(※これもたくさんやれば断熱性が良くなります)
次に、前面を覆う透明ビニールシートは、上の辺だけは同様に穴を開けてビニタイで固定。
そして左右の2辺には、マグネットシート(片面シールタイプが便利)を貼りました。
温室本体の製作方法としては以上です。
とにかく保温できて中が見えて容易に開閉できる “ ハコ ” になればOKです。
実際に使ってみて、我が家ではこれで温室として十分機能しています。
使用器具・設備
ここまでは、我が家の温室の自作方法をご紹介しました。
次に、この単なる “ ハコ ” を実際に温室として機能させるための製品について。
パネルヒーター
温室を温室たらしめる最も重要なヤツ、パネルヒーター。
私はこちらの製品を使っていますが、総合的にとても満足しています。
出力ワット数の仕様は「250W・200W・150W」の3段階で、私は250Wを選びました。
我が家の温室は小さいですが、温度が上がりすぎるようなことも特にないので、将来の温室拡大も見据えて250Wにしておいて正解だったなと感じています。
サーモスタット付きで、ダイヤルひとつで自動温度制御できます。
精度もなかなかです。
サイズ感はこんな感じ。
直径127mm×高さ194mm(コード・突出部含まず)。
園芸温室用と謳われているだけあって、コレについては今のところ特に不満なところも見当たりません。
自信をもってオススメします。
サーキュレーター
閉ざされた温室内は、当然そのままでは無風となってしまいます。
上記パネルヒーターの放熱も局所に滞留してしまいます。
ということで、サーキュレーター。
こちらも非常に優れモノ。
首振りができ、風量は「弱・中・強」の3段階+「リズム風モード」で、音も十分静かだと思います。(弱風で20dB以下)
サイズもコンパクトで、温室内での納まりが良いです。
風量について、私は普段は「弱」で、水やり後に鉢を速く乾かしたいときは「中」にしたりしていますが、ちょうど良くて使いやすいです。
温湿度計
これも本当に素晴らしい製品です。
スマホのアプリで温湿度の推移をグラフで確認できます。
私は昨年の冬、こちらのグラフ付きデジタル温湿度計を購入しました。
もちろんこれも素晴らしい製品なのですが、今オススメするならこの「Swich Bot 温湿度計」ですかね。
スマホで過去の推移グラフを手軽に(しかも長期間分)確認できるのは本当に便利。こんな物があったとは…!
時代はIot、イマドキこんな便利なモノが2,000円で買えてしまうんですから驚きです。
植物育成LEDパネルライト
この温室は屋外のビニールハウスではないので、もちろんコレも欠かせません。
植物育成ライトもあらゆる製品がありますが、こちらはコスパが素晴らしいと思います。
5,000円程度で購入しましたが、光量も十分。
枝が長く高さのある株の葉がライト側だけ焼けてしまっています。
さすがに近すぎるのかも知れませんが、それだけしっかり光量があるということ。
実生はライトから25cmの位置で照射していますが、特に徒長も葉焼けもなく順調に育っています。
運用方法
私の温室の1日の流れはこんな感じです。
- 6~9時頃
(起床時)点灯植物育成LEDライト点灯。
パネルヒーターのサーモ設定を28~30℃に変更。 - ---水やり
サーキュレーターの風量を「弱 → 中」に変更。
※後日土の乾き具合により「中 → 弱」に戻す。 - 20~21時頃消灯
植物育成LEDライト消灯。
パネルヒーターのサーモ設定を20~22℃に変更。
といった感じで、気分によって時間や設定が変動しています。(笑)
昼夜を再現するため、サーモ設定もイジってます。
昼間は窓越しの日光が温室にも当たるので温度が上昇していますが、夜間は一定範囲で制御されているのがわかります。
今はライトの点消灯・サーモ設定変更を全て手動でやっていまして、このへんは都度調整してみたくなる性分なので今のところ苦には感じていませんが、いずれはタイマーで自動化する予定です。
温室で管理中のグラキリス
これを書いている2月現在の温室内の状況がこちら。
発根管理中のベアルートが3株と、実生が約50株。
今までの冬にはあり得なかった、緑にあふれた光景。
私にとってはまるで宝箱のようです。
【総括】簡易温室を導入してみて
発根管理や実生株の育成は春~秋にしか楽しめないという固定概念がありましたが、年中楽しめるようになり…とにかく最高です!
設備環境の準備や維持も案外難しくなく、本当に、もっと早く導入すればよかったです。
そしてさらに言えば、まだ私の肌感覚ですが、成長期に屋外で育てるよりも冬の温室のほうが育ちが良いのではと感じています。
育成ライトのメリットによく挙げられるように、
「天候に左右されず光量が安定して、温度も自由に調整でき、風も自由に当てられる。」
やっぱりコレが大きいと思います。
植物の成長3大要素である “ 光・水・風 ” の全てを思いのままにコントロールできますからね。
温度や風が調整できるのは、発根管理にも非常に有利だと思います。
ということで、自作した簡易温室についてでした。
今後はオフシーズンなしで年中グラキリスの成長変化を楽しめると思うと、劇的にこの趣味の幅が広がったなと思います。
楽しすぎて、そのうち文字通り “温室育ち” のグラキリスが我が家にあふれているかも知れませんね…(笑)
それでは、また!
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